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廃棄漁網を活用した
商品づくり

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これまでの使用済み廃棄漁網は...

使用済みの廃棄漁網は産業廃棄物として処理する必要がありますが、埋立や焼却が主な処理方法です。漁網は嵩張るので埋立に向かず、また塩分を含むため焼却炉を傷めることが心配され、焼却にも向かず、産業廃棄物処理業者にとっても厄介ものです。

海に流出する前に回収することが重要

また、運搬コストも高い厄介な廃棄物です。
一度海に流出した漁具、漁網は、紫外線などで品質が著しく劣化しているので、回収しても高品質な素材にリサイクルすることができません。私たちは、廃棄される漁網を事前に回収することで、海への流出を防ぐことが大切だと考えます。

PRODUCT for the BLUEのサイクル

PfB=PRODUCT for the BLUE

商品を購入することで、環境保全に参加できる仕組みです

商品ができまるまで

廃漁網は、さまざま地域の高い技術と想いで、
丁寧に商品に生まれ変わっています。

厄介者の廃漁網は、高い技術と想いを持つ各社の協働により、高品質な再生プラスチックになり、そしてそこから糸を引き、布を織り、そして、日曜品メーカーによってさまざまな商品が生み出されます。ゴミが資源に、そして素晴らしい商品に生まれ変わるプロセスをご紹介します。

  • 1使われなくなった漁網の回収
    @ 漁港 / 北海道の各地域
    各漁協、漁師さんに、分別回収の協力を依頼。PfBの原料である漁網は、ナイロン製です。丈夫で軽いナイロンは世界で最も多く使われる漁網の素材です。日本では主にサケ・マス漁などでまき網として使用されていますが、約1‐2 年で交換され、漁期の合間に使用済みとなった漁網を漁師さんや漁協から回収します。
  • 2漁網の分別・ゴミ取り・圧縮
    @集積所 /厚岸など
    回収した漁網には様々なゴミや魚の鱗、ナイロン以外のプラスチック素材などリサイクルの邪魔になる様々な不純物が絡んでいます。集積場では、まず塩抜きを行い、さまざまな不純物を取り除きます。そして、運送を前に、圧縮し、容積を小さくすることで運送コストの低減を図っています。
  • 3ペレット化し再生プラスチック原料に
    @再生プラスチック製造工場/北海道苫小牧&愛知県一宮
    再生プラスチック工場に運ばれた廃漁網は、さらに念入りに洗浄され、それらを熱で溶かすことで、再びプラスチック素材へと再生されます。不純物が混じると最終製品に品質の問題を引き起こすので、高い技術で不純物を取り除くことで、高品質な再生プラスチック原料に生まれ変わります。
  • 4プラスチックから糸を引く
    @紡糸工場 /日本・台湾など
    再生プラスチック原料は、工業原料として、さまざまなプラスチック製品に使うことができます。現在PfBが主に取り組んでいるのは布として様々な製品に展開することです。そのためにはまず、再生プラスチックから糸を引き、化学繊維を作ります。現在の技術、コストや品質を考えると、再生プラスチック100%で糸を作ることは経済合理性がなく、商品の普及⾯で障害になると考え、現状は25%再生材を使い、残りをバージンの同素材を利用し、糸を作っています。
  • 5生地を織り上げる
    @織布工場 /日本各地
    ④で作られた糸は、生地へと織り上げられていきます。最終品の用途に合わせて、経糸・緯糸ともにナイロン100%のものや、経糸にポリエステルを使ったものなど、分厚さや風合いなど様々な種類の布を、商品を製造する日用品メーカーやブランドが要望に応じて織り上げていきます。
    ※再生プラスチックを、繊維として綿などと混合し、Tシャツなどの布地をつくることも行っています。
  • 6商品化された多様な商品
    @各日用品メーカーやブランド
    ⑤で作られた生地は日用品メーカーやブランドの手で、バッグや文具、シューズや健康器具など、さまざまな商品に活用されています。当社との協働で生まれた商品には、for the Blueのピスマークやタグがついています。

商品開発ストーリー

協働企業各社の技術、アイデア、ネットワークを結集し⾼品質で使いやすい
魅⼒的な商品づくりに挑戦しています。

使⽤済みの廃漁網を素材としても、品質は譲れません。単に環境に良 いだけの商品ではなく、品質も機能性も満たした魅⼒的な商品を開発するために挑戦を続ける協働企業とAlliance for the BLUEの商品開発ストーリーをご紹介します。

北海道で盛んに行われているサケマス漁。それらに使われる漁網は、1〜2年間使用後、産業廃棄物として埋め立て、焼却処分されています。嵩張る上に、魚の鱗や塩、ごみなどが付着した漁網は、これまでリサイクルには適していないと言われえていましたが、優れた再資源化技術を持つリファインバースグループは、それらを回収し、高品質な再生プラスチックREAMIDE®の開発・製造に成功。Alliance for the Blueの協働プロジェクトとして、REAMIDE®を使用した糸・生地・商品の開発に取り組んできました。

2020年に、住江織物様と生地の試作を実施。その後、モリトアパレル様で生地の量産・多品種化を実現。2021年にこれらを活用した多種多様なバッグシリーズが兵庫県鞄工業組合(豊岡鞄)様の各社で開発され、販売を開始しました。当社との協働で生まれた商品ラインナップをfor the blueシリーズとし、ナイロンのもつ丈夫さと軽さを活かし、さまざまなバッグの製造に活用しています。

はじまりの布 リファインバースグループ様
PfB発表会 豊岡鞄様
苫小牧プラファクトリーの完成 鈴木商会様

2022年には、これらの生地を活用した様々な商品が開発され、上市されるようになりました。神戸シューズ様が婦人用のオーダーメイド靴に採用。文具大手のコクヨ様が600万個の販売実績がある自立式のペンケースネオクリッツのラインナップに、NEO CRITS from fishing net Recyclingとして、5種類の商品を加えました。ファスナーには⿂や珊瑚などの模様を由来とする「チューリングパターン」をあしらうなど、海との親和性を持ちつつ、日常生活を楽しく彩るデザインを持つ商品として販売しました。また、兵庫県鞄工業組合の由利様が、モリトアパレル様と厚手の生地を開発し、スクールリュックに採用。機能性と環境配慮を両立した商品として注目されました。ルートート様が、回収された廃漁網を原材料の一部に使用したトートバッグ「ALLIANCE FOR THE BLUE×ROOTOTE」シリーズを発売しまし、数多くの商品がラインナップされるようになりました。一方、北海道の協働企業鈴木商会様は、リファインバースグループ様と、技術提携を行い、苫小牧市に再生プラスチック工場を建設。原料である廃棄漁網の効率的な回収、ペレット化を行い、原料の安定供給、生産原価の低減に向けた活動も展開しています。

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